アズノール軟膏は、軽度の褥瘡や口唇ヘルペス、軽い火傷に効果的な外用薬として知られており、非ステロイド性で副作用が少なく、安全に使用できる点が魅力。
この記事では、アズノール軟膏の使用方法や効果、注意点について詳しく解説します。
アズノール軟膏を初めて使う方や使用方法に不安がある方はぜひご覧ください。
※このサイトはアフィリエイト広告(Amazon・楽天アソシエイト含む)を掲載しています。
アズノール軟膏0.033%とは?
アズノール軟膏は、植物由来の成分を含む非ステロイド性の外用薬。
抗炎症作用や皮膚保護作用を持っています。
アズノール軟膏の成分と特徴
アズノール軟膏の主成分は「ジメチルイソプロピルアズレン」です。
この成分は、カミツレ(カモミール)という植物に由来し、強い抗炎症作用を持ちます。
カモミールはカモミールティーや浴場剤として、馴染み深いですよね。
実はこのカモミールの花から水蒸気蒸留法にて抽出した精油に、グアイアズレン(1,4-ジメチル-7-イソプロピルアズレン)も含まれています。
また、アズノール軟膏には、精製ラノリンや白色ワセリンが含まれ、皮膚の保護や保湿作用も兼ね備えています。
以下の表に主な効能・効果を示します。
効能・効果 | 説明 |
---|---|
抗炎症作用 | 炎症を抑える |
創傷治癒促進作用 | 傷の治癒を助ける |
抗アレルギー作用 | アレルギー反応を抑える |
アズノール軟膏の成分と特徴
アズノール軟膏の主成分であるジメチルイソプロピルアズレンには、抗炎症作用があり、皮膚の炎症を鎮めます。傷の治りを早める作用もあるため、熱傷やびらん、潰瘍などにもよく使用されます。1
ただし、ステロイドと比較すると効果は穏やかであるため、それらと比較すると炎症を抑える効果は劣ってしまいますが、比較的安全性が高く、副作用も少ないのが特徴です。
アズノール軟膏0.033%はどんな時に使う?
アズノール軟膏は、主に皮膚の炎症、湿疹、軽い火傷、切り傷などに使用されます。
添付文書ってかなりザックリとした書かれ方をしてるんですが、実際には「軽度の皮膚トラブル」に使用されることが多いです。
具体的な使用シーンを以下にまとめます。
口唇ヘルペス
アズノール軟膏は、口唇ヘルペスの治療においも使用されることがあります。
口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルス(HSV)による感染症で、唇やその周辺に痛みを伴う水疱ができるのが特徴。
アズノール軟膏は直接的な抗ウイルス作用はありませんが、炎症を抑える効果と皮膚の保護作用があり、抗ウイルス薬と併用することで症状の改善を助けます。
使用方法と効果
口唇ヘルペスの治療においては、まず抗ウイルス薬(例:アシクロビルやバラシクロビル)での治療が最重要。
これに加えて、アズノール軟膏を塗布することで、炎症を和らげ、痛みやかゆみを抑える効果があります。
アズノール軟膏は非ステロイド系のため、副作用が少なく、デリケートな部分にも安全に使用できます。
使用上の注意点
アズノール軟膏を使用する際は、清潔な状態で塗布することが重要です。
患部を触った手で直接軟膏を取り出すことは避け、清潔な手で行うか、綿棒等を使用することが推奨されます。
また、口唇ヘルペスは伝染する可能性があるため、家族や他の人とタオルや食器を共有しないようにしましょう。
火傷(ヤケド)
アズノール軟膏は、軽度から中等度の火傷(ヤケド)に対して効果的な治療薬。
主成分であるジメチルイソプロピルアズレンが抗炎症作用を持ち、火傷による炎症や痛みを和らげる効果があります。また、アズノール軟膏は非ステロイド性のため、副作用が少なく、長期使用にも適しています。
使用方法と効果
アズノール軟膏をヤケドに使用する際は、まず患部を冷やしてから清潔な状態にし、適量を薄く塗布します。
塗布後はガーゼで覆い、定期的に交換することで効果的に炎症を抑え、治癒を促進します。
アズノール軟膏の保湿効果により、皮膚の乾燥を防ぎ、健康な皮膚の再生をサポートします。
他の治療法との併用
火傷の治療には、アズノール軟膏と併せて他の薬剤を使用することもあります。
例えば、感染を防ぐための抗生剤軟膏(ゲンタシン軟膏など)が用いられることがあります。
アズノール軟膏は、軽度の火傷に対して効果的な治療薬であり、抗炎症作用と保湿効果を兼ね備えています。
使用方法を守り、他の治療法と併用することで、より効果的に火傷の治療を行うことができますが、火傷の症状が改善しない場合や重症化する場合は、早めに医師に相談することが重要です。
おむつかぶれ
おむつかぶれは、頻繁な排泄物による皮膚の刺激や摩擦によって引き起こされ、赤ちゃんのデリケートな肌にかゆみや赤み、発疹をもたらします。
おむつかぶれに対するアズノール軟膏の効果
アズノール軟膏は、抗炎症作用と皮膚保護作用を持つため、おむつかぶれによる炎症を鎮め、皮膚の治癒を促進します。
この軟膏は、ステロイドを含まないため、副作用が少なく、赤ちゃんの敏感な肌にも安心して使用できます。
アズノール軟膏をおむつかぶれに使用する際は、患部を清潔にし、乾燥させた後に適量を塗布します。
1日数回塗ることで効果的に炎症を抑えることができます。
他の治療法との併用
アズノール軟膏は、亜鉛華軟膏やワセリンと併用して使用されることが多いです。
亜鉛華軟膏は、湿疹を乾かし、皮膚を保護する作用があり、ワセリンは皮膚の保湿と保護を助けます。
これらを組み合わせることで、おむつかぶれの治療効果を高めることができます
かゆみや赤みを抑える際の注意点
かゆみや赤みを抑えるためにアズノール軟膏を使う際は、使用方法を守ることが重要です。
例えば、患部を清潔にしてから適量を塗布します。
また、長期間の使用は避け、症状が改善しない場合は医師に相談することが必要です。
軽度の褥瘡
アズノール軟膏は、軽度の褥瘡(じょくそう、床ずれ)に対して使用されることが多い外用薬です。
主成分であるジメチルイソプロピルアズレンが抗炎症作用を持ち、皮膚の炎症を抑える効果があります。また、アズノール軟膏は精製ラノリンや白色ワセリンを基剤として使用しており、皮膚を保護し保湿する作用も兼ね備えています。
精製ラノリンは羊の皮脂分泌物を生成したもの。
ヒトの体温付近の融点をもっており、肌なじみの良い物質です。
本品は、ヒツジ Ovis aries Linné(Bovidae)の毛から得た脂肪ようの物質を精製したものである。
引用元:精製ラノリン(日本精化株式会社):Cosmetic-Info.jp
体温付近の融点を持ち、抱水性・付着性・保湿性・顔料分散性に優れ、結晶化抑制作用をもつ。
使用方法と効果
軽度の褥瘡に対してアズノール軟膏を使用する際は、患部を清潔にした後、適量を塗布し、ガーゼで覆うと効果的です。
アズノール軟膏は、皮膚に油の保護膜を作り、適度な湿潤環境を維持することで、褥瘡の症状を改善します。これにより、皮膚の再生を助け、治癒を促進します。
注意点
アズノール軟膏は軽度の褥瘡には有効ですが、重度の褥瘡には適しません。
深い褥瘡や壊死組織がある場合は、カデックス軟膏やゲーベンクリームなど、感染制御や壊死組織の除去を目的とした治療薬が必要です。重度の褥瘡には、医療機関での専門的な治療が求められます 。
アズノール軟膏の正しい使用方法
アズノール軟膏を効果的に使うためには、正しい使用方法を守ることが重要です。
塗り方と使用頻度
アズノール軟膏は、患部を清潔にしてから適量を塗ることが基本です。
1日2〜3回が使用の目安ですが、症状によっては医師の指示に従うことが必要です。
例えば、急性の炎症がある場合には、頻繁に塗ることで症状の悪化を防ぎます。
使用前後のケア方法
使用前には、手をしっかり洗い、患部を清潔にします。
使用後は、患部を覆う必要がある場合は清潔なガーゼを使うと良いでしょう。
また、塗布後は手を再度洗うことが推奨されます。
これにより、感染のリスクを減らすことができます。
使用量の目安と適切な保存方法
使用量は、患部の広さによりますが、1回にパール粒大程度が目安です。
保存方法は、直射日光を避け、涼しい場所で保管します。
また、子供の手の届かない場所に保管することも重要です。
軟膏やクリームの保存温度は大部分が『室温保存』(室温保存とは1℃~30℃の範囲)。
夏場など30℃と超える場合には、冷蔵庫などで保存するようにしましょう。
※ただし、0℃以下で保存すると凍結して使用できなくなる軟膏やクリームもあるため、冷気の吹き出し口などを避けて保存するように注意しましょう。
アズノール軟膏を使う際の注意点
アズノール軟膏を使う際には、いくつかの注意点があります。
副作用と対処法
アズノール軟膏は比較的副作用が少ないですが、まれに皮膚がかぶれることがあります。
このような場合は、使用を中止し、医師に相談してください。
アレルギー反応の確認方法
使用前にパッチテストを行うことで、アレルギー反応を確認できます。
少量を腕の内側に塗り、24時間後に異常がなければ使用しても問題ありません。
特に敏感肌の方やアレルギー体質の方は、このテストを必ず行うようにしてください。
長期間使用時のリスクと対策
長期間の使用は避けるべきです。症状が長引く場合は、医師の診断を受けることが重要です。
よくある質問(FAQ)
アズノール軟膏は子供にも使える?
アズノール軟膏は子供にも使用可能です。
ただし、年齢や症状に応じて適切な使用方法を守ることが必要です。例えば、乳児には薄く塗ることが推奨されます。また、小児科医に相談することで、より安全に使用することができます。
アズノール軟膏の使用期限は?
未開封の場合、使用期限は製造から約3年間です。
開封後は半年以内(6ヶ月)を目安に使い切るようにしましょう。
使用期限が過ぎたものは、効果が低下する可能性があるため、使用しないようにしてください。
アズノール軟膏単体であれば、開封後6ヶ月目安となりますが、
他の軟膏と混合している場合は1ヶ月~3ヶ月程度となります。
詳しくはお薬をもらった薬剤師に聞くようにしましょう。
まとめ:アズノール軟膏はどんな時に使う?効果と使用方法を薬剤師が徹底解説
アズノール軟膏は、多様な皮膚トラブルに対して効果的であり、副作用が少ないため安心して使用できる外用薬です。軽度の褥瘡や口唇ヘルペス、軽度から中等度の火傷に対して、その抗炎症作用と皮膚保護効果を発揮します。
しかし、重度の褥瘡など、より深刻な皮膚トラブルには適さないため、症状が悪化する前に適切な医療機関での診断と治療を受けることが重要です。適切な使用方法を守りながら、症状の改善に役立ててください。
アズノール軟膏を使ってみたい方、または現在使用中の方は、疑問や不安があれば薬剤師や医師に相談することをおすすめします。安全に、そして効果的に使用して、健康な皮膚を維持しましょう。
最近の記事
- 【HANA・BIYORI】入園料を安くする裏技:アクセス・スタバ・持ち込みガイド
- プール活動時の熱中症予防と水温・気温の中止基準について【学校薬剤師:水質検査】
- プールで嘔吐した児童がいた場合の対応について【学校薬剤師:水質検査】
- “郷土の森公園”水遊びの池(じゃぶじゃぶ池)で思いっきり水遊び!駐車場情報もチェック
- 胃全摘手術を受けた芸能人の現在!手術の理由とその後の活動
コメント