亜鉛華軟膏とワセリンの違いを理解し、効果的に使い分ける方法を知りたくありませんか?本記事では、これらの外用薬の特性、効果、具体的な併用例を詳しく解説します。肌トラブルを早く解消し、健康な肌を保つための情報をお届けします。
読んで、肌のトラブルを解消し、快適な日常を手に入れましょう!
亜鉛華軟膏とワセリンの違いとは?
亜鉛華軟膏とワセリンは、どちらも皮膚の保護や治療に使用される外用薬ですが、それぞれの特性や用途には明確な違いがあります。
以下に、その違いと使用方法について詳しく解説します。
亜鉛華軟膏の概要
亜鉛華軟膏は、酸化亜鉛を主成分とする外用薬。
酸化亜鉛は抗炎症作用と収れん作用を持ち、皮膚の炎症を抑え、患部を保護する効果があります。
主におむつかぶれ、軽度の火傷、湿疹、外傷などに使用されます。
ワセリンの概要
ワセリンは、鉱物油を精製した保湿剤で、皮膚のバリア機能を補助します。
乾燥肌の予防や軽度の傷の保護に広く使用されます。
無色無臭であり、不純物がほとんど含まれていないため、敏感肌や赤ちゃんの肌にも適しています。
主な違い
亜鉛華軟膏とワセリンの主な違いは、その成分と作用にあります。
特性 | 亜鉛華軟膏 | 白色ワセリン |
---|---|---|
主成分 | 酸化亜鉛 | 鉱物油(ミネラルオイル) |
効果・効能 | 湿疹・皮膚炎、やけどによる潮紅、かぶれ、あせも、ただれ | 手足のヒビ、アカギレ、皮膚のあれ、その他皮膚の保護 |
用法・用量 | 適量を患部に塗布するか、またはガーゼ、布などに塗布し患部に貼付 | 患部に直接塗布 |
妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 | 使用可能 |
使用が可能な年齢 | 0歳以上 | 0歳以上 |
顔・陰部への使用 | 顔:目に入らないなら〇 陰部:記載なし | 〇 |
化膿や水ぶくれへの効果 | × | × |
虫刺されへの効果 | × | × |
やけど・ただれへの効果 | 〇 | × |
薬のべたつき | あまりない | ベタつき有 |
次に亜鉛華軟膏と白色ワセリンについて、それぞれ詳しく確認していきます。
亜鉛華軟膏とは?その特徴と効果を解説
亜鉛華軟膏の概要
亜鉛華軟膏は、皮膚の保護や治療に広く用いられる外用薬。
このため、主成分である酸化亜鉛(ZnO)は、抗炎症作用や収れん作用を持ち、皮膚のバリア機能を補助する働きがあります。
この軟膏は特に湿疹、外傷、火傷、おむつかぶれなどの症状に効果的です。
酸化亜鉛を含んだ製剤を皮膚に塗布すると、皮脂から遊離した脂肪酸と酸化亜鉛が反応して亜鉛イオンを生じ、弱いながら、表皮収れん作用と抗菌作用を発揮することが知られています。1
成分とその働き
酸化亜鉛は、皮膚の表面に薄い保護膜を形成し、外部からの刺激を遮断します。
この保護膜は、患部を保護し、炎症を鎮める効果があります。
また、酸化亜鉛は吸水性があり、湿潤している傷や湿疹を乾燥させる効果もあります。
これにより、感染のリスクを減らし、治癒を早めることができます。
効果と用途
亜鉛華軟膏は、多くの皮膚トラブルに対応するための汎用性の高い薬です。
以下にその主な効果と用途を詳しく説明します。
おむつかぶれ
赤ちゃんのおむつかぶれは、亜鉛華軟膏の代表的な適応症。
おむつによる摩擦や湿気から皮膚を保護し、炎症を抑える効果があります。
使用方法としては、患部を清潔にした後、薄く塗布することが推奨されます。
軽度の火傷と外傷
亜鉛華軟膏は、軽度の火傷や擦り傷にも使用されます。
酸化亜鉛が患部を覆い、外部の刺激から保護することで、痛みを軽減し、治癒を促します。
火傷の場合は、患部を冷やした後に塗布すると効果的です。
重度のヤケドには使用できません。
これは重度または広範囲の熱傷に使用すると、酸化亜鉛が創傷部位に付着し、組織修復を遷延させることがある、とされているからです。
湿疹や皮膚炎
湿疹や皮膚炎にも亜鉛華軟膏は有効です。
これらの症状はしばしば炎症と湿潤を伴うため、酸化亜鉛の吸水性と抗炎症作用が効果を発揮します。
定期的に塗布することで、症状の改善が期待できます。
ワセリンとは?基本的な使い方と種類
ワセリンは、保湿剤として広く使用される鉱物油から作られた製品です。
無色無臭で、皮膚に塗布するとバリアを形成し、水分の蒸発を防ぎます。
ワセリンには、医療用ワセリン、白色ワセリン、黄色ワセリンなど、いくつかの種類がありますが、基本的な用途は同じです。
ここでは一般的によく処方される「白色ワセリン」についてご紹介いたします。
白色ワセリンの概要
白色ワセリンは、医療やスキンケアに広く用いられる鉱物油を基にした保湿剤。
皮膚のバリア機能を補助し、乾燥や裂傷から肌を保護する効果があります。
純度が高く、不純物がほとんど含まれていないため、敏感肌や赤ちゃんの皮膚にも安心して使用できます。
成分とその働き
白色ワセリンは、鉱物油(ミネラルオイル)を主成分とし、高度に精製されています。
無色無臭で、皮膚に塗布すると薄い油膜を形成します。
この油膜が水分の蒸発を防ぎ、皮膚の乾燥を防ぐ働きをします。
これにより、乾燥肌の予防や治療に非常に効果的です。
“保湿剤”というより”保護剤”といったほうが適切かもしれませんね。
水分を”与える”というより、水分を”逃さない”働きをします。
また、患部に刺激が発生しないようにする働きももっています。
効果と用途
白色ワセリンは、多くのスキンケアや治療目的で使用されます。
以下にその主な効果と用途を詳しく説明します。
保湿効果
白色ワセリンは、非常に優れた保湿剤。
皮膚に塗布すると、水分の蒸発を防ぎ、皮膚を潤いのある状態に保ちます。
特に乾燥肌の予防や治療に効果的です。
風呂上がりや手洗い後に塗布することで、乾燥を防ぐことができます。
繰り返しになりますが、ワセリンの保湿効果は、”肌に水分を与える”のではなく、
“肌から水分が逃げないようにする”もの。
そのため、ワセリンだけでは肌にうるおいを与えられないので、化粧水や乳液などの基礎化粧品と一緒に使うのが最適となります。
傷口の保護
軽度の傷や擦り傷にも白色ワセリンは使用されます。
傷口に塗布すると、外部からの刺激、汚れや細菌の侵入を防ぎ、治癒を促進します。
また、乾燥を防ぐことで、かさぶたの形成を助け、傷跡を最小限に抑えることができます。
ワセリンで傷口を覆って保湿・保護することで、傷口の乾燥が防げます。
それにより、細胞の再生を促す成分を含む液の滲出を促し、傷を早くきれいに治すことができると考えられています。
また、使用前に傷口をきれいに洗っておくことも大切なポイント。
それを行った後、ワセリンを薄く塗り、その上から絆創膏を貼って保護しましょう。
皮膚のバリア機能の補助
白色ワセリンは、アトピー性皮膚炎や湿疹など、皮膚のバリア機能が低下している場合にも有効です。
薄く塗布することで、皮膚を保護し、外部刺激から守ります。
まとめ:亜鉛華軟膏とワセリンの違いを徹底解説!どんな時に使う?正しい使い分け方は?
ここまでご紹介してきたように、亜鉛華軟膏とワセリンは、肌の保護や治療にとても役立つアイテムです。それぞれの特性を活かして、正しく使い分けることで効果を最大限に引き出すことができます。
肌のトラブルを早く解消して、快適な日常を取り戻しましょう。
試してみて、肌の変化を感じてくださいね!
参考文献
- 久保田 晴寿、桜井 弘(編集)『無機医薬品化学(第3版)』 p.144 廣川書店 1999年3月15日発行 ISBN 4-567-46054-5 ↩︎
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