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ブルーベリー致死量って本当にある?過剰摂取で気をつけるべき健康リスク

雑記
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この記事を書いた人

ゆう

自己研鑽とチャレンジすることが大好きな、3児の父親薬剤師

【経歴】
・関東在住。
・子どもと公園やショッピングに行くための運転と散策が好き。
・ドラッグストアと調剤薬局、両方で薬剤師としての勤務経験あり。
・2023年12月にブログ立ち上げ

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ブルーベリーは家庭菜園でも人気のくだもの♪

ウチの庭でも育てていますが、甘酸っぱくてジューシーな果実は、その魅力的な味だけでなく、多くの健康効果があると言われており、様々な健康雑誌やサプリとしても紹介されています。

しかし、果たして「ブルーベリーの食べ過ぎ」というリスクは存在するのでしょうか?

この記事を通じて、ブルーベリーの摂取における「美味しさ」と「健康」のバランスをどのように保つか、その秘訣をお伝えするだけでなく、ブルーベリーを取り巻く数々の疑問に対して、科学的な視点と具体的なデータをもって解説します。

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ブルーベリーを食べすぎたらどうなる?

ブルーベリーって甘酸っぱくておいしいですよね。

私も庭でブルーベリーを育てているのですが、採れたてのブルーベリーはみずみずしく、とてもおいしいと家族に好評です♪

目の健康にも良いと言われており、人気のフルーツであるブルーベリーですが、美味しいからといって食べ過ぎてしまうとどうなるのでしょうか?

ブルーベリーはどのくらいまで食べてOKなのか?

ブルーベリーの食べ過ぎについて、可食部100gあたりに含まれる成分からそれぞれの1日許容量を確認していきます。

可食部100gあたり耐容上限量耐容上限量に必要なブルーベリーの量
エネルギー49kcal設定なし
水分86.4g記載なし
たんぱく質0.5g設定なし
脂質0.1g設定なし
利用可能炭水化物8.6g設定なし
水溶性食物繊維0.5g設定なし
不溶性食物繊維2.8g設定なし
ナトリウム1mg目標量2400mg未満
カリウム70mg設定なし
カルシウム8mg2500mg31.3kg/日
マグネシウム5mg設定なし
リン9mg3000mg33.3kg/日
0.2mg40mg20kg/日
亜鉛0.1mg30mg30kg/日
0.04mg7mg17.5kg/日
マンガン0.26mg11mg4.2kg/日
ヨウ素0μg3000μg
セレン0μg350μg
クロム0(Tr)μg500μg
モリブデン1μg500μg50kg/日
レチノール0μgVAとして合計2700μg
α-カロテン0μg設定なし
β-カロテン55μg設定なし
β-クリプトキサンチン0μg設定なし
ビタミンD0μg100μg
ビタミンE2.3mg(α~δの合計)650mg28.2kg/日
ビタミンK0μg150μg
ビタミンB10.03mg設定なし
ビタミンB20.03mg設定なし
ナイアシン0.2mg250mg125kg/日
ビタミンB60.05mg40mg80kg/日
ビタミンB120μg設定なし
葉酸12μg900μg7.5kg/日
パントテン酸0.12mg設定なし
ビオチン1.1μg設定なし
ビタミンC9mg設定なし
食塩相当量0g目標値6g未満
ブルーベリー可食部100gあたりの栄養素の量と、各栄養素の耐容上限量
参考資料等

●日本人の食事摂取基準2020年版.indd (koseikan.co.jp)
1-0207 果実類(正誤表2反映0113) (mext.go.jp)

※ブルーベリーの品種はハイブッシュブルーベリー
※数値未入力の項目についてはデータがない、またはデータ不足のため未記載となっています。
※耐容上限量は年齢によってもかわってくるため、ここでは18歳以上の男女で一番低い数値を基準としました。

耐容許容量から考えると、一番ブルーベリー量で上限に達するのはマンガンの数値。

耐容上限量に必要なブルーベリーの量は4.2kg/日…。

↑↑↑の量のブルーベリーを1日に4杯以上食べないと上限に達しません。

ゆう
ゆう

いくら美味しいとはいえ、これだけの量を一気に食べるのはちょっとシンドイですね…。

マンガンの過剰摂取について

15 mg/日のマンガンを 47 人の女性に 124 日間与えたところ、25 日間の投与で血清マンガン濃度の有意な上昇が観察されている。完全静脈栄養施行患者に 2. 2 mg/日のマンガンを 23 か月間投与すると血中マンガン濃度の有意な上昇とマンガンの脳への蓄積が認められ、パーキンソン病様の症状が現れる。

この症例におけるマンガン曝露は食事由来ではないので単純に比較することはできないが、マンガンの過剰摂取による健康被害の可能性は無視できない。

引用元:untitled (mhlw.go.jp)

マンガンを過剰に摂取した場合、上記のようにマンガンが脳に蓄積し、パーキンソン病のような症状を起こすとされています。

しかし、あくまで長期的に摂取した場合の話であることから、一時的にブルーベリーを大量に摂取してもこのような症状は起こる可能性は低いと思われます。

ブルーベリーの大量摂取で「水中毒」は起こるのか?

「水中毒」とは、大量の水をとった場合におこる症状のことで、最悪の場合「死」に至る恐ろしい症状。

1日に3リットル以上の水分を摂取するか、短時間に1リットル以上の水を飲んだ場合に水中毒を引き起こす可能性があると言われています。

基本的には水の摂りすぎで起こる症状ですが、お茶やジュースなど、ナトリウムが少ない飲み物でも大量に摂った場合は水中毒を起こす可能性があるようです。

では、ブルーベリーを大量に食べた場合、水中毒になる可能性はあるのでしょうか?

残念なことにブルーベリーをはじめ、果物などの大量摂取で「水中毒」になった例は、論文等でも確認できませんでした。他の果物でも同様。

ブルーベリー100gあたりに含まれる水分量は86.4gなので、1リットルに相当する水分を摂るのに必要なブルーベリーの量は1.16kg。

1時間あたりにブルーベリー1.16kgを食べると、理論上は水分1L以上とることになりますが、純粋な水とは違ってカリウム等のミネラルも含まれているため、食べ過ぎで水中毒になる可能性は低いと思われます。

日々のブルーベリー摂取、どれくらいが適量?

ブルーベリーは様々な良い作用を持っていることがわかっています12

アントシアニンという「ポリフェノール」のほか、ビタミンE、食物繊維がこれら「良い作用」に関係しています。

アントシアニンを含んだサプリメントでは、1日あたり40~90mgの摂取を目安としている製品がほとんどですが、ブルーベリーの可食部100gあたりのアントシアニン含有量は386.6mg3

アントシアニンを過剰摂取した場合に起こりうる症状について研究されたものはなく、アントシアニンの1日の摂取目安量は、日本人の食事摂取基準では定められていません。

しかし、妊娠後期にアントシアニンを過剰に摂り過ぎたことが原因で、胎児動脈管早期収縮が疑われた例もあるようですので、妊娠中の方は摂り過ぎに注意が必要です4

胎児動脈管早期収縮は、胎児水腫や子宮内胎児死亡の原因となる、危険な症状です。

妊娠後期にロキソニンなどの非ステロイド系抗炎症剤を使用することでも発症するリスクがあり、妊娠後期に使ってはいけないこととなっています。

では適量はどの程度なのでしょうか?

引用元:FACTBOOK -果物と健康-(六訂版) (maff.go.jp)より一部抜粋

こちらのデータは、日本人が1日に摂るくだものの量をグラフ化したものですが、バラツキはあるものの大体100g弱程度しかとっていないことがわかります。

農林水産省が推進している「毎日くだもの200グラム!運動指針5」によると、毎日摂ってほしいくだものの量はは200g。

そのため、ブルーベリーとその他のくだものをあわせて、1日200gとることが望ましいと言えます。

ゆう
ゆう

とはいえ、安いくだものではないブルーベリー。

毎日200gも摂るのは難しいことも。

でもブルーベリーの効果が気になる!という方はサプリを活用するのも良いかもしれません。

生のブルーベリーを買うより安く手にいれ、続けることができますよ♪

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Q&A

Q1: ブルーベリーを毎日食べても大丈夫ですか?

A1: ブルーベリーはビタミンやアントシアニンが豊富で、健康に良い影響を与えることが知られていますが、適量を守ることが重要です。農林水産省の作成した指針では、成人は一日に200g程度のくだものを摂取することが推奨されているため、200g前後を毎日摂ることは問題ないと言えるでしょう。

また、栄養バランスを考慮し、他の果物と合わせて摂ることも大切です。

Q2: ブルーベリーの過剰摂取はどのような健康リスクがありますか?

A2: ブルーベリーに限りませんが、特定の食べ物を過剰に摂取すると思いもよらない健康問題が発生することは多々あるため、大量に食べることは避けるようにしましょう。

栄養素ごとの耐容許容量を確認すると、大量にブルーベリーを摂った場合、マンガン中毒になる可能性があります。大量のマンガンを摂取すると、脳に蓄積され、パーキンソン病様の症状を引き起こすことがあるからです。

ただし、ブルーベリーからマンガンの耐容上限量に達するには非常に大量(4.2kg/日以上)を摂取する必要があるため、常識の範囲内であれば発症することは無いと思われます。

Q3: 妊娠中にブルーベリーを食べることは安全ですか?

A3: 妊娠中にブルーベリーを摂ることは一般的に安全ですが、過剰に摂取することは避けるべきです。

特にアントシアニンを過剰に摂取した場合、胎児動脈管早期収縮のリスクがあるとされているため、妊娠中は、栄養素のバランスを考えて、一日200g以下の果物を目安に摂取することが推奨されます6

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まとめ:ブルーベリー致死量って本当にある?過剰摂取で気をつけるべき健康リスク

ブルーベリーは、その豊富な栄養価と健康効果により、多くの人に推奨されていますが、摂取量には注意が必要です。以下は、記事の内容から抽出した重要なポイントです:

  • ブルーベリーの栄養成分: ビタミンC、ビタミンK、マンガン、アントシアニンなどが豊富で、眼の健康や抗酸化作用に効果的。
  • マンガンの過剰摂取のリスク: ブルーベリーに含まれるマンガンを過剰に摂取すると、パーキンソン病様の症状を引き起こす可能性がありますが、必要な量は非常に多いため、通常の食事では心配ありません。
  • 妊娠中の摂取注意: 妊娠中の過剰なアントシアニン摂取は胎児に影響を与えるリスクがあるため、注意が必要。

ブルーベリーには多くの健康効果があり、毎日たべることで身体の健康につながるフルーツです。しかし、「致死量」はないものの、大量に摂ることは避けたほうが良いでしょう。

ゆう
ゆう

4kg以上のブルーベリーを1人で食べるのって勿体ないですよね。

どうせなら毎日おいしく継続してとったほうが身体にもいいですし、何よりおいしく続けることができると思います。

また、妊娠中の女性は摂取量をさらに慎重に管理する必要があります。

毎日の健康維持として、バランスの取れた食事にブルーベリーを適量取り入れることを目指していきましょう。

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参考文献・サイト

  1. ブルーベリー類の抗インフルエンザウイルス作用 (affrc.go.jp) ↩︎
  2. Research – Health Professionals (blueberry.org) ↩︎
  3. (2015年10月発行)植物色素アントシアニンのサイエンス-化学、機能と活用- (mac.or.jp) ↩︎
  4. 母体のプルーン(アントシアニン)過剰摂取による動脈管早期収縮が疑われた新生児の一例 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター (jst.go.jp) ↩︎
  5. kudamono200_indicator.pdf ↩︎
  6. jissen-kyouzai-1.pdf (maff.go.jp) ↩︎
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