薬局で働くみなさん、毎日の業務で突然クレームに直面することはありませんか?
いつまで待たせるんだ!もう1時間も待っているんだけど!!
薬がまるまる無い!貰ってないんじゃないか!?
薬局スタッフであれば、このような経験を一度はされた方も多いのではないでしょうか。
クレームはしばしば患者さんの不安から生じ、適切な対応が欠けると、場合によっては保健所や消費者センター、警察への通報につながることもあります。
私自身、ドラッグストアの物販部門での店長勤務経験があり、調剤薬局では管理薬剤師、エリアマネージャーとして、さまざまなクレームに対応してきました。
この記事では、そうした理不尽に感じるクレームへの対応方法を紹介し、保健所等への不要な通報を避けるためのヒントも共有します。
クレーム対応では、単に事実を説明するだけでなく、患者さんの気持ちを理解し、信頼を保つためのコミュニケーションが重要です。
この記事を通して、具体的な会話例や予防策を学び、より良い薬局サービスを目指しましょう。
この記事を読むことで、日々の業務が少しでもスムーズに、そして患者さんにとっても心地よいものになる一助となれば幸いです。
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クレーム対応の基本原則
クレーム対応は誰でもできれば避けたいもの。
しかし、どんなに注意深く行動しても、クレームや苦情が完全になくなるわけではありません。
だからこそ、クレーム対応のポイントを理解し、適切に対処することはとても重要です。
適切なクレーム対応は患者さんの満足度を保ち、信頼関係を築く絶好の機会ともなります。
それでは、クレーム対応の要点をしっかり学び、うまく対応する方法を一緒に見ていきましょう。
クレーム対応のポイント
迅速に対応する
クレームが発生した際は、できるだけ早く対応することが重要です。
素早く対応することで、患者さんに対して「その問題を真剣に受け止めている」という姿勢を示すことができ、患者さんの不満がさらに大きくなるのを防ぐことができます。
むしろ迅速に対応しなければクレームや苦情は更に悪化してしまいます。
他のどのような業務より優先度が高いと認識して対応することが重要です。
丁寧な対話・傾聴を重視する
クレームを受けた際には、患者さんの話を丁寧に聞くことが重要。
ここで大切なのは、患者さんが抱える不満や薬局に伝えたいことをまずは全て吐き出させることです。
どれだけ怒っている患者さんであっても、言いたいことを全て話し終えることで、そしてそれを薬局スタッフが真摯に受け止めることで、患者さんが落ち着くことも少なくありません。
また、対応時には患者さんの話を途中で遮らないことが肝心です。
相槌を打ったり、相手の言葉を繰り返して返答することで、「あなたの話をしっかり聞いています」、「理解しています」という姿勢を示すことが効果的です。
クレーム対応で苦労する方に見られる共通点は、謝罪の言葉「すみません」「申し訳ございません」を繰り返すことです。
このような対応は、単に謝っているだけと受け取られがちで、患者さんの怒りをさらに増幅させることがあります。
また、どれだけ理不尽なクレームや苦情であっても感情的にならず、冷静かつ尊重のある態度で対応することが大切です。
患者さんが何に不満を感じているのかを正確に理解し、適切な言葉を選んで応答するよう心がけましょう。
事実確認ができていないことについて謝罪は行わない
薬局の責任が明らかでない段階での早急な認め方と謝罪は避けるようにしましょう。
後々「あの時は謝っていた」という形で追加のクレームにつながることもあります。
例えば「薬が足りない」というクレームがあった場合、
薬が不足していて申し訳ございません…。
と事実確認を行わずに謝罪するのではなく、
ご不便をおかけし申し訳ございません
と述べて、薬が不足している事実を認めることなく、不快な体験に対して謝罪することが望ましいです。
薬局側に明らかな非があった場合は、誠実な態度で謝罪を行う
クレーム対応では、誤りを認めるべき時には素直に認め、誠実な態度を保つことが大切です。
自社の過失に対しては謝罪をし、顧客が納得する解決策を提案することが求められます。
また、解決後もフォローアップを行うことで、患者さんとの長期的な関係を築く助けとなります。
クレームや苦情を言ってくる患者さんって一握り。
大抵の方は「信用できない薬局だな」と思ったら、黙って他の薬局に言ってしまいますが、わざわざ薬局に文句をつけてくるのは、「今後も利用したいから改善してほしい」と思っている人もいるから。
そういう方にしっかりとした対応を行うことで、今まで以上に良い関係が築けることもあます。
誠実に対応するよう心がけましょう。
また、謝罪をする際に「言い訳」をすることは避けましょう。
言い訳は問題の解決や顧客の気持ちの理解に取り組んでいるとは受け取られず、薬局が責任を回避しようとしているように感じられます。
問題解決への提案を必ず行う
クレーム対応では、単に謝罪するだけではなく、具体的な解決策を提案することが重要です。
患者さんが持つ薬局への不満に対して、薬局がどのように対応し、再発防止をどう進めるかを明確に伝えることが求められます。
さらに、「次回以降不快な思いをさせないよう努力します」という姿勢をしっかりと示すことで、信頼を築く助けとなります。
ただし、できない約束はしないように!
自分だけで判断に迷うものは必ず上長に確認するようにしましょう。
その場で判断できない場合は「私だけでは判断しかねますので、一度上長と相談させてください」とお伝えし、猶予を貰うようにすればOKです。
また、薬局では減免(料金の減額)ができません。
そのため、料金を減額してほしいとか、タダにしてほしい、という要望には基本お応えできないことになっていますので、そちらも合わせて注意するようにしましょう。
保健所への通報を避けるには?
保健所への通報を避けるためには、さきほど述べたクレーム対応の基本に従い、患者さんと真摯に向き合うことが重要です。
ただし、どれだけ努力しても、一部の患者さんが納得しない場合や問題がこじれることは避けられないかもしれません。
最悪の事態として、保健所への通報がなされる場合もあります。これにより保健所の監査が入ることもあり、薬局にとっては避けたい不要なリスクとなります。
特に患者さんとの関係が悪化した場合、事態がさらに悪化する前に保健所に事前相談するようにしましょう。
これにより、保健所は患者さんの主張だけでなく、薬局側の状況も踏まえた判断を下すことが可能になります。
薬局でよくあるクレームについて
調剤薬局で遭遇する可能性のあるクレームは、様々です。
以下に私が遭遇したクレームもまじえて、いくつかの具体的な事例を挙げます。
クレームの例と、その患者背景・対策
処方箋を持ち帰りたいと言われ、それを拒否したことによるクレーム
患者さんが処方箋を持ち帰りたいと要求し、これを拒否した際に起きたクレーム。
調剤済処方箋は保管義務があるため、原本を渡すことはできません。
ですが、「できない!」と頭ごなしに断ったり、強気で断ったりするとクレームに発展することも…。
薬局としては当たり前のことでも、患者さんが保険調剤の仕組みをわかっていないケースも多々ありますので、相手の立場になって考える必要があります。
このような場合は「なぜ処方箋を持ち帰りたいのか?」をまず確認して、患者さんの希望を汲み取り、その上で薬局としてできる代替案を提案することが重要です。
ちなみに、調剤済処方箋原本の保管については、薬剤師法で以下のように定められています。
(処方せんの保存)
引用元:薬剤師法
第二十七条 薬局開設者は、当該薬局で調剤済みとなつた処方せんを、調剤済みとなつた日から三年間、保存しなければならない。
原本は渡せないので、処方箋のコピーでいいですか、とお伝えして渡せば納得してくれることも多いです。
※ちなみに、処方箋のコピーを渡してはいけない、という法律はありません。
ただし、個人情報保護と、偽造処方箋のリスクを避けるため、私はコピーに「控え」と大きく記載し、名前や保険など個人情報の部分は切り取ってお渡しするようにしています。
待ち時間が長いことに対するクレーム
待ち時間に関するクレームも、薬局ではもはや「あるある」ですよね。
特に一包化や軟膏や散剤の計量混合などは時間がかかるもの。
早く出そうと一生懸命やっても
2種類しかでてないのに何でこんなに遅いんだ!
自分のほうが先に来ているのに、なんで他のヤツの薬ができているんだ
と罵声を浴びせられることもしばしば…。
もちろん、純粋に人が足りていないとか、順番を間違えたなど薬局に非がある場合もあるかもしれませんが、大抵の場合は患者さんが「一包化や軟膏、散剤の調剤に時間がかかる」ことを理解していないことが原因です。
このような場合は、調剤に時間がかかることを事前に患者様にお伝えし、どの程度で出来上がるかという目安を伝えておくことでクレームを未然に防げるようになります。
待ち時間がクレームに繋がるのは
スタッフ、ちゃんとやってないんじゃないの!?
自分、飛ばされてない!?
こういった不安があるからなんですよね。
そういった不安が起こらないよう、何故時間がかかるのか、事前に必要な時間をお伝えすることは非常に効果的です。
時間をお伝えすると「え!?そんなにかかるの!?」と言われることもあるかもしれません。
ですが、何故時間がかかるのかを伝えずに調剤を行ってしまうと、大きな苦情やクレームに繋がることもありますし、意外と誠意をこめてお伝えすれば、大抵の患者様は納得してくれるものです。
余計な苦情・クレームを増やさない為にも、声掛けは必ず行うように心がけましょう。
本当は「薬剤師ナカショウ」さんの動画を待合室で流せば啓蒙にもなりそうなんですけどね^^;
この動画の他にも、計量混合に関するものもあったりするので、興味のある方は是非チェックしてみてください!
また、スタッフの多い薬局では調剤しているスタッフ以外の振る舞いにも注意が必要。
というのも、せっかく薬剤師が一生懸命に軟膏を練ったり、散剤をつくったりしていても、他のスタッフが暇そうにしていたり、談笑していたりすると、患者さんは薬局スタッフが怠けているから遅くなっている、と感じてしまうからです。
こんなにスタッフが多いのに、何で遅いんだ!!!!
と、怒りに繋がることもあるからです。
これも、背景には「自分の薬がちゃんと作られていないんじゃないか?」という患者さんの不安があります。
どうしても誰かとお話したい!という方は、是非、患者さん相手にお話ししましょう。
自身に興味もってくれている、自分のことを気遣ってくれているという気持ちが伝われば、相手の心象もかわるもの。クレームは起きづらくなります。
服薬管理指導料(旧薬学管理料)は支払いたくないというクレーム
服薬管理指導料、実はベタ取りできるものではありません。
「服薬管理指導」について
引用元:服薬管理指導料の解説と行政資料・疑義解釈等まとめ (medpeer.jp)
- 1.薬剤の服用に関する基本的な説明
具体的には以下の点を説明する。
- 患者ごとに作成した薬剤服用歴等に基づいて、処方された薬剤の重複投薬、相互作用、薬物アレルギー等を確認する。
- 薬剤情報提供文書 又は薬剤情報提供文書に準ずるものによって説明を行う。
- 必要に応じて、製造販売業者が作成する医薬品リスク管理計画(RMP:Risk Management Plan)に基づく患者向け資材を活用する。
- 当該薬剤の名称(一般名処方による処方箋又は後発医薬品への変更が可能な処方箋の場合においては、現に調剤した薬剤の名称)、形状(色、剤形等)
- 用法、用量、効能、効果
- 副作用及び相互作用
- 服用及び保管取扱い上の注意事項
- 調剤した薬剤に対する後発医薬品に関する情報(注3)
- 保険薬局の名称、情報提供を行った保険薬剤師の氏名
- 保険薬局又は保険薬剤師の連絡先等
薬局では、患者さんに安心・安全に薬を使ってもらうために必要な患者情報を把握し、医薬品の効能効果から注意点までお伝えするのが普通です。
ですので、基本的には全ての患者さんに服薬管理指導料を算定することは何ら問題ありません。
しかし、患者さんから「服薬管理指導料を算定しないでほしい」と申し出があり、問診票も記載してくれず、口頭でも副作用歴やアレルギー情報など話してくれないなど強い拒否感がある場合は「服薬管理指導料」の算定要件を満たさない為、算定することはできません。
そこまで拒否されるなら、調剤拒否できないの??
そう、このように問診票を記載してくれない患者さんの調剤には責任がもてない!と感じ、対応したくない!と思う方もいるかもしれません。
しかし、薬剤師には「応需義務」があるため、調剤を拒否することも難しいのが現実です。。。
ちなみに薬剤師が調剤を断ることのできる「正当な理由」は以下のように示されております。
ア 処方せんの内容に疑義があるが処方医師(又は医療機関)に連絡がつかず、疑義照会できない場合。但し、当該処方せんの患者がその薬局の近隣の患者の場合は処方せんを預かり、後刻処方医師に疑義照会して調剤すること。
イ 冠婚葬祭、急病等で薬剤師が不在の場合。
ウ 患者の病状等から早急に調剤薬を交付する必要があるが、医薬品の調達に時間を要する場合。但し、この場合は即時調剤可能な薬局を責任をもって紹介すること。
エ 災害、事故等により、物理的に調剤が不可能な場合。
引用元:・薬局業務運営ガイドラインについて(◆平成05年04月30日薬企第37号) (mhlw.go.jp)
つまり患者さんが問診票を拒否し、副作用歴や併用薬を教えてくれない、という程度では調剤拒否できないというのが国の見解です。
では、泣き寝入りするしかないのか、というとそうでもありません。
確かに応需義務はありますが、明らかに確認すべき事があったり、注意の必要な医薬品だったりする場合、必要な情報がないと患者様に不利益がでる可能性があります。
無下に断り続けると薬局としてペナルティを受ける可能性はありますが、薬剤師として必要だと思うことが確認できなければ「正当な理由」に準ずると考えても差し支えないのではないでしょうか。
疑義照会に時間がかかった事に対するクレーム
処方箋の内容に不備や不明点がある場合、薬剤師は疑義照会をしなければなりません。
しかし、医師が中々つかまらず、想像以上に時間がかかった経験は誰しもあるのではないでしょうか。
このような場合、患者から「なぜこんなに時間がかかるのか」というクレームがでることもあります。
薬剤師にとっては当たり前であっても、患者さんは疑義照会にそこまで時間がかかると思っておらず、そこにギャップがあることでこのようなクレームに繋がります。
このようなクレームを避ける方法は以下の通りです。
- 事前の説明を行う
疑義照会が必要な場合とその理由、またそれによって時間がかかる可能性があることを患者さんに事前に伝えましょう。理由を予め知っていれば、多くの方が納得してくれます。 - 定期的に確認を入れる
疑義照会後、医師の返答を待っている間は、患者さんにその状況を伝えましょう。返答がない場合は、10~20分ごとに病院やクリニックに再確認し、その都度、患者さんに情報を更新することで、患者さんに不安な気持ちを感じさせづらくなります。 - 待ち時間の活用
患者さんが待っている間、他の健康相談や追加の健康チェックを提供し、待ち時間を有意義に過ごせるようにしましょう。また、日常会話で退屈さを感じさせない工夫も効果的です。これには医療事務やフロア担当のスタッフの協力を求めるとよいでしょう。
しかし、このような対策を行っても、待てない患者さんは一定数いらっしゃいます。
これ以上待てない!処方箋どおり出して!
薬剤師法では、処方箋の内容に疑義があるまま調剤を行ってはならないとなっています。
(処方せん中の疑義)
引用元:薬剤師法 | e-Gov法令検索
第二十四条 薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによつて調剤してはならない。
そのため、患者さんが待てないからといって、処方箋の内容に疑義があるまま調剤することはできません。どうしてもそのまま出してほしい、と強く希望される場合は、調剤を拒否する「正当な理由」となりますので、丁重にお断りするようにしましょう。
薬が足りないというクレーム
「薬が足りない」というクレームは、患者が処方された薬の量が不足していると感じた場合に発生します。このクレームが起こる原因と、それに対する解決策を確認していきます。
- 薬局側のミスによるもの
薬局側の誤りが原因で薬が足りなかった場合は、速やかに不足分をお渡しし、謝罪することが必要です。また、再発防止のための調剤プロセスの見直しや、再教育を実施するようにしましょう。 - 患者さんの服用間違いによるもの
用量・用法が変更となったタイミングで起こりやすいクレームです。
1日3錠から2錠に減量になっていたにも関わらず、患者さんが1日3錠で服用していた場合などにおこるため、原因が判明したら正しい服用方法を再度お伝えし、医師への受診を勧めましょう。
患者さんが医師への受診を行わない場合、医師に報告しておくことも必要です。 - 帰り道や自宅で紛失しているケース
公共機関をご利用されている場合はバスや電車、あとはタクシーの中に忘れてしまう方も度々いらっしゃいます。また、ご自宅でも、どこにしまったか忘れてしまい「貰ってないのではないか」となる場合があります。
このケースでは、しっかり渡していたとしても口頭では納得してくれないことも多々あるため、まずは薬局の実在庫と机上在庫を確認する、監視カメラを導入されている店舗では画像で確認するなど、データを示して納得してもらうことが効果的です。
関係性によってはご自宅に伺って一緒に薬を探し、薬剤の整理を行い、そこから一包化の提案などまで行うきっかけとして活用しても良いでしょう。
監査システムがはいっていれば、記録も残っているので一番効果的です。
この手のクレームで重要なのは、相手がウソを言っている、失くしたんじゃないかと一方的に決めつけるのではなく、薬局として調べたことや画像で残っている事実を伝えるという事。
じゃあなに?私が嘘ついてるって言いたいわけ?
いえ、そうではございません。
薬局といたしましては、調べた結果こうこうだったんです。
という相手を否定せず、こちらが確認した事実をお伝えするというスタンスでお話しすることが重要です。
他の患者と比べて自分がないがしろにされている、というクレーム
他の患者と薬局スタッフが仲が良い場合、それに嫉妬したり、自分が同じ対応をされておらず「疎外感」を感じられる場合に発生するクレームです。
私の勤務先でも他の方に商品紹介を行い、自分に声をかけていないいことに激昂された患者さんがいらっしゃいました。
正直、この手のクレームを言ってくる方は、面倒な方が非常に多いです。
まともに取り合っても次から次へと要求が出てくるだけなので、「できること」と「できないこと」を明確にし、対応するようにしましょう。
この手のクレームで重要なのは以下の通りです。
- 不快な思いをさせたことに対してのみ謝罪する
「仲の良い患者さんだったから」という言い訳は、「患者によって対応が異なる」と受け取られ、患者さんの怒りをさらに激化させる可能性があります。
クレーム対応の基本として、患者さんに不快な思いをさせたことにのみ謝罪することが重要です。 - 理不尽な要求である場合は、薬局で対応しかねる旨をお伝えする
この手のクレームには「明確な答え」がなく、具体的な再発防止策を提示するのが難しいことが多いです。
これらは「特別扱い」を求めることから生じるクレームであり、一度要求を受け入れると、その後の要求がエスカレートする可能性があります。
また、「前回の対応と異なる」と指摘され、さらなるクレームに発展することもあります。このような場合、私たちの薬局ではご希望に添えないことを丁寧に説明し、お断りすることが適切です。
特に薬局という業態上、法に触れることはやってはいけませんので、そのあたりについての要求は毅然とした態度で断るようにしましょう。 - 待ち時間の活用
患者さんが待っている間、他の健康相談や追加の健康チェックを提供し、待ち時間を有意義に過ごせるようにしましょう。
また、日常会話で退屈さを感じさせない工夫も効果的です。これには医療事務やフロア担当のスタッフの協力を求め、患者さまの満足度を高めるようにしましょう。
まとめ:薬局関係者必見!保健所に通報されない理不尽なクレームへの対応方法「薬が足りない!」
薬局のクレームには様々なものがあり、それらを100%なくすことはできません。。。
そのため、保健所へ通報されたり、理不尽なクレームへ対応しなければならないこともあったりしますが、基本は一般的なクレーム対応と同じです。
今回お伝えした内容をふまえて対応すれば、大抵のクレームや苦情にはしっかりと対応することができると思います。
特に重要なのは「迅速に対応する」ということ!
クレームや苦情はスピード感をもって対応することが何よりも大切です!
しかし、どうしても納得してくれず、しつこくクレームや苦情をいれてくる患者さんも一定数いらっしゃるのも事実です。
このような場合は会社の上層部に相談し、警察への相談を含め対応を検討することも必要ですが、最悪の場合、自身の異動や転職も含めて検討しなければならないこともあるでしょう。
愛着のある店舗や会社を離れることは辛い事ですし、クレームや苦情に負けるのも嫌なことですが、自分自身の身を守ることが何よりも重要な事ですので、そのような場合は新しい挑戦をするつもりで、他の企業をみてまわるのも良いかもしれませんね。
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